4月26日春爛漫の日曜日、上野の東京文化会館で2026年度のリサイタルが開催されました。今年のプログラムは昨年の2日間に亘るラヴェルの全曲演奏とは一転、モーツアルトとシューベルトの中でも晩年に作曲されたソナタを中心にした構成でした。 モーツアルトのロンド イ短調に代表される、熟達演奏家が怖がる「・・・自分をさらけ出さざるを得ない。よほどの覚悟がないと弾けない、とても怖い作品」(下記BOX,ぶらあぼ誌:山崎氏)をはじめ全曲に亘って東誠三さんの実力が遺憾なく発揮されました。東さんの安定した、濁りのない和音の美しさやダイナミックレンジの広さは定評のある所ですが、今回の晩年のソナタのような曲ではこの東さんの技量が最大限発揮されました。そしてアンコールではシューベルトの即興曲2曲D899(作品90)第2番、第3番というポピュラーの曲に加え、モーツアルトの二短調の幻想曲を選ばれましたが。最初の2つの幻想曲に聴衆はその演奏が普段聞いている演奏との余りの違いに驚愕したことが伝わるような大拍手。そしてモーツァルトの幻想曲の音楽性に心酔した拍手がクレッシェンドし、渦のようになって終わったのでした。今月末刊行予定の次号会報(第82号)ではファンの感想記が寄せられる予定です。






